付録F: SBTガイダンス
科学に基づく気候目標は2023年のCDP採点基準の一部になり、自治体のレース・トゥ・ゼロにおけるコミットメントの重要な構成要素です。貴自治体の目標の1.5℃シナリオとの整合性を確認されるためには、以下の質問と列に対してデータを記入する必要があります。この情報を報告することで、貴自治体の目標更新、目標に沿った排出量削減措置の実施、進捗追跡をCDPとそのパートナーが支援するのに役立ちます。
(0.1) 下記の表で貴自治体とその管轄について具体的にお答えください。
以下の列を記入する必要があります:
現在(または最新)の人口数(6番目の列)
人口の年(7番目の列)
予測人口数(8番目の列)
予測人口の年(9番目の列)
(2.1) 貴自治体は、報告すべき自治体全体の排出インベントリを有していますか?
(2.1a) 貴自治体の主要地域社会全体の温室効果ガス排出インベントリに関する情報、添付書類(表計算形式で)を提供するか、直接リンクを入力します。
以下の列を記入する必要があります:
主な地域社会全体の排出インベントリ添付(表計算形式で)または無制限にアクセスできるURLリンク(1番目の列)
インベントリの対象年(3番目の列)
自治体の区域と比べたインベントリの対象区域(4番目の列)
インベントリの対象年における人口(5番目の列)
インベントリを作成するための一次プロトコル/枠組み(6番目の列)
インベントリを作成するために使用したツール(7番目の列)
インベントリに含まれるガスの種類(8番目の列)
排出要因の一次発生源(9番目の列)
(2.1b) 貴自治体の区域全体の排出量の内訳をスコープ別に記入してください。コミュニティレベルの温室効果ガス排出量グローバルプロトコル(GPC)を用いてインベントリが作成された場合、セクター別での内訳も記入するよう求められます。
以下の列を記入する必要があります:
セクターまたはスコープ(0番目の列)
排出量(CO2換算トン)(1番目の列)
貴自治体の目標が科学に基づく目標と整合しているかを確認するためには、少なくとも以下のセクターに関する排出量(CO2換算トン)を記入する必要があります:
- スコープ1総排出量(グリッド(配給網)に供給されるエネルギー生成量を除く)
- スコープ2総排出量
報告すべき排出量がない場合、注釈記号を選択し、理由を説明してください。貴自治体の目標が科学に基づく目標と整合しているかを確認するためには、少なくとも以下のセクターにおいて注釈記号を記入する必要があります:
- スコープ1総排出量(グリッド(配給網)に供給されるエネルギー生成量を除く)
- スコープ2総排出量
(2.1c) 共通報告枠組み(CRF)の形式で自治体全体の排出量の内訳を記入してください。
以下の列を記入する必要があります:
セクターおよびサブセクター(0番目の列)
直接排出量(CO2換算トン)(1番目の列)
報告すべき直接排出量がない場合、注釈記号を選択し、理由を説明してください(2番目の列)
グリッド(配給網)に供給される電力、熱、蒸気または冷熱の使用からの間接排出量(CO2換算トン)(3番目の列)
報告すべき間接排出量がない場合、注釈記号を選択し、理由を説明してください(4番目の列)
(2.1d) 貴自治体の地域全体の排出量の内訳をセクター別に記入してください。
以下の列を記入する必要があります:
セクター(1番目の列)
サブセクター(2番目の列)
対象範囲(3番目の列)
排出量(CO2換算トン)(4番目の列)
(5.1) 貴自治体には実施中の温室効果ガス排出削減目標がありますか?長期目標または中期目標、またはその両方を含めてください。温室効果ガス排出削減目標がない場合、主な理由を示してください。
(5.1a) 貴自治体の排出削減目標を具体的にお答えください。長期目標と中期目標(該当するほう)を報告してください。
貴自治体の目標に対して科学に基づく目標を考慮するためには、以下の内容を報告する必要があります:
- 自治体全体のスコープ1および2排出量を対象とした長期ネットゼロ目標(遅くとも2050年まで)。
- 2030年までに地球規模での排出量を半減させるシナリオに沿った、自治体全体のスコープ1および2排出量を対象とした1.5℃シナリオに整合した中期目標(遅くとも2030年まで)。科学に基づく中期目標を設定する方法の詳細については、Science-Based Target Networkの自治体向けガイドを参照してください。
以下の列を記入する必要があります:
目標の参照IDを選択してください(1番目の列)
目標の種類(2番目の列)
自治体区域と比べた目標の対象区域(3番目の列)
科学に基づく目標を考慮するにあたり、貴自治体の目標は少なくとも自治体の区域全体を対象にする必要があります。3番目の列における有効な選択肢は次のとおりです:
- 同じ - 自治体全体を対象にしていて、他には何も対象にしていない、または
- 大きい - 自治体全体と隣接地域を対象にしています。追加地域について説明してください
目標の対象とされる排出源(4番目列)
科学に基づく目標を考慮するにあたり、自治体の目標は少なくともスコープ1および2排出量を対象にする必要があります。4番目の列における有効な選択肢は次のとおりです:
- 目標は、自治体のインベントリに含まれるすべての排出源を対象にします
- 目標は、自治体のインベントリに含まれるすべてのベーシック(GPC)排出源を対象にしています;
- 目標は、自治体のインベントリに含まれるすべてのベーシック(GPC)排出源に加え、その他の間接排出量(スコープ3)を対象にしています;
- 目標は、自治体のインベントリに含まれる直接排出量(スコープ1)とグリッド(配給網)に供給されるエネルギーからの間接排出量(スコープ2)を対象にしています;または
- 自治体のインベントリに含まれるエネルギー排出源のみを目標の対象としています。17番目の列でTyndall Centreの科学に基づく目標設定方法論を選択した場合にのみ、この選択肢は有効なことにご注意ください。
この目標を達成するために炭素クレジットを現在活用していますか、あるいは活用を予定していますか?(5番目の列)
自治体または目標の区域外から創出される炭素クレジットを用いて達成される目標の割合(%)(6番目の列)
たとえば、ネットゼロ目標の場合、炭素クレジットによって達成される目標をパーセンテージで入力してください。
目標を設定した年(7番目の列)
目標を設定した年の排出量(CO2換算トン)(8番目の列)
基準年(9番目の列)
基準年排出量(CO2換算トン)(10番目の列)
基準年の排出原単位数値(一人またはGDPあたりのCO2換算トン)(11番目の列)
目標年(12番目の列)
目標年のベースラインシナリオによる推定排出量(CO2換算トン)(13番目の列)
排出量削減割合(%)(オフセットと炭素除去を含む)(14番目の列)
自治体の排出削減目標の割合(%)に関しては、計画されるオフセットと炭素除去を含める必要があります。たとえば、貴自治体がネットゼロ目標を報告する場合、この数値は100%と報告する必要があります。
目標年の実質排出量(オフセットと炭素除去後)(CO2換算トン)(15番目の列)
排出量オフセットまたは炭素除去を適用した後の、貴自治体の目標年の実質排出量をここで報告してください。たとえば、ネットゼロ目標の場合は、これは0(CO2換算トン)になります。
目標年の予測人口(16番目の列)
目標が科学に基づく目標(SBT)と見なされるかどうかと、目標と整合するSBT方法論を具体的にお答えください(17番目の列)
下記の3つの方法は徹底的に評価しており、1.5℃シナリオと一致する科学に基づいた目標を設定するために使用できます:
- ワンプラネット・シティチャレンジ(OPCC) - 世界自然保護基金(WWF)
- Deadline 2020(デッドライン2020) - C40先導都市気候リーダーシップグループ
- チンダル研究所方法 – チンダル研究所
これらの方法論は最新の科学で裏付けられており、包括的で公正性に配慮しています。上記の基準の詳細については、Science-Based Target Networkの自治体向けガイドを参照してください。