付録F:科学に基づく目標に関する質問書ガイダンス
科学に基づく気候目標は2022年のCDP採点基準の一部になり、自治体のレース・トゥ・ゼロにおけるコミットメントの重要な構成要素です。貴自治体の目標の1.5℃シナリオとの整合性を確認されるためには、以下の質問と列に対してデータを記入する必要があります。この情報を報告することで、貴自治体の目標更新、目標に沿った排出量削減措置の実施、進捗追跡をCDPとそのパートナーが支援するのに役立ちます。
(0.1) 下記の表で貴自治体とその管轄について具体的にお答えください。
以下の列を記入する必要があります:
- 現在(または最新)の人口規模
- 人口の年
- 予測人口
- 予測人口の年
(2.1) 貴自治体は、報告すべき自治体全体の排出インベントリを有していますか。
(2.1a) ファイルを(表計算形式で)添付するか、貴自治体の自治体全体の排出インベントリへの直接リンクを記入してください。さらに、インベントリ年を選択し、その年の貴自治体の人口を報告してください。
以下の列を記入する必要があります:
- 自治体全体のインベントリの添付(表計算形式)またはリンク(無制限にアクセスできる)
- インベントリ年
- インベントリ年の人口
(2.1b) 貴自治体の最新の自治体全体の温室効果ガス排出インベントリに関する以下の情報を記入してください。
以下の列を記入する必要があります:
- 自治体の境界と比べたインベントリの境界
- インベントリを作成するための主な方法論/枠組み
- インベントリを作成するために使用したツール
- インベントリに含まれるガス
- 地球温暖化係数の情報源
(2.1c) 貴自治体全体の排出量の内訳をスコープ別に記入してください。コミュニティレベルの温室効果ガス排出量グローバルプロトコル(GPC)を用いてインベントリが作成された場合、セクター別での内訳も記入するよう求められます。
以下の列を記入する必要があります:
- セクターまたはスコープ
- 排出量(CO2換算トン)
貴自治体の目標が科学に基づく目標と整合しているかを確認するためには、少なくとも以下のセクターに関する排出量(CO2換算トン)を記入する必要があります:
- スコープ1総排出量(グリッド(配給網)に供給されるエネルギー生成量を除く)
- 合計スコープ2排出量
報告すべき排出量データがない場合、注釈記号を選択し、理由を説明してください
貴自治体の目標が科学に基づく目標と整合しているかを確認するためには、少なくとも以下のセクターにおいて注釈記号を記入する必要があります:
- スコープ1総排出量(グリッド(配給網)に供給されるエネルギー生成量を除く)
- 合計スコープ2排出量
(2.1d) 共通報告枠組み(CRF)の形式で自治体全体の排出量の内訳を記入してください。
以下の列を記入する必要があります:
- セクターおよびサブセクター
- 直接排出量(CO2換算トン)
- 報告すべき直接排出量がない場合、注釈記号を選択し、理由を説明してください
- グリッド(配給網)に供給される電力、熱、蒸気および/または冷熱の使用からの間接的排出量(CO2換算トン)
- 報告すべき間接的な排出量がない場合、注釈記号を選択し、理由を説明してください
(2.1e) 貴自治体の地域全体の排出量の内訳をスコープ別に記入してください。
以下の列を記入する必要があります:
- セクター
- サブセクター
- スコープ
- 排出量(CO2換算トン)
(5.1) 貴自治体には実施中の温室効果ガス排出削減目標がありますか。温室効果ガス排出削減目標がない場合、主な理由を示してください。
(5.1a) 貴自治体の排出削減目標を具体的にお答えください。
貴自治体の目標に対して科学に基づく目標を考慮するためには、以下の内容を報告する必要があります:
- 自治体全体のスコープ1および2排出量を対象とした長期ネット・ゼロ目標(遅くとも2050年まで)。
- 2030年までに地球規模での排出量を半減させるシナリオに沿った、自治体全体のスコープ1および2排出量を対象とした1.5℃シナリオに整合した中期目標(遅くとも2030年まで)。科学に基づく中期目標を設定する方法の詳細については、Science-Based Target Networkの自治体向けガイドを参照してください。
以下の列を記入する必要があります:
- 目標の参照IDを選択してください
- 目標が適用されるエネルギー/電力の種類
- 自治体の境界(管轄区域)と比べた目標の境界
科学に基づく目標を考慮するにあたり、貴自治体の目標は少なくとも自治体の境界の全体を対象にする必要があります。有効な選択には以下のものを含めます:
- 同じ - 自治体全体を対象にしていて、他には何も対象にしていない;または
- 大きい - 自治体全体と隣接地域を対象にしています。追加地域について説明してください
- 目標の対象とされる排出源
科学に基づく目標を考慮するにあたり、自治体の目標は少なくともスコープ1および2排出量を対象にする必要があります。有効な選択には以下のものを含めます:
- 目標は、自治体のインベントリに含まれるすべての排出源を対象にしています;
- 目標は、自治体のインベントリに含まれるすべてのベーシック(GPC)排出源を対象にしています;
- 目標は、自治体のインベントリに含まれるすべてのベーシック(GPC)排出源に加え、その他の間接排出量(スコープ3)を対象にしています;
- 目標は、自治体のインベントリに含まれる直接排出量(スコープ1)とグリッド(配給網)に供給されるエネルギーからの間接排出量(スコープ2)を対象にしています;または
- 自治体のインベントリに含まれるエネルギー排出源のみを目標の対象としています。17番目の列でTyndall Centreの科学に基づく目標設定方法論を選択した場合にのみ、この選択肢は有効なことにご注意ください。
- この目標を達成するために炭素クレジットを現在活用していますか、あるいは活用を予定していますか。
- 自治体の境界または目標の境界の外から創出された炭素クレジットを活用して達成する目標の割合(%)(例えば、ネット・ゼロ目標に関して、炭素クレジットを通じて達成される目標の割合(%)を記入してください。)
- 目標を設定した年
- 目標を設定した年の排出量(CO2換算トン)
- 基準年
- 基準年排出量(CO2換算トン)
- 基準年の排出原単位数値(一人またはGDP当たりのCO2換算トン)
- 目標年
- 目標年のベースラインシナリオによる推定排出量(CO2換算トン)
- 排出量の削減割合(%)(オフセットと炭素除去を含む)(CO2換算トン)
- 自治体の排出削減目標の割合(%)に関しては、計画されるオフセットと炭素除去を含める必要があります。例えば、貴自治体がネット・ゼロ目標を報告する場合、この数値は100%と報告する必要があります。
- 目標年の実質排出量(オフセットと炭素除去後)(CO2換算トン)。排出量オフセットまたは炭素除去を適用した後の、貴自治体の目標年の実質排出量をここで報告してください。例えば、ネット・ゼロ目標の場合は、これは0(CO2換算トン)になります。
- 目標年の予測人口
- 目標が科学に基づく目標(SBT)と見なされるかどうかと、整合するSBT方法論を具体的にお答えください
下記の3つの方法は徹底的に評価しており、1.5℃シナリオと一致する科学に基づく目標を設定するために使用できます:
- ワンプラネット・シティチャレンジ(OPCC) - 世界自然保護基金
- Deadline 2020(デッドライン2020) - C40先導都市気候リーダーシップグループ
- ティンダル研究所方法 – ティンダル研究所
これらの方法論は最新の科学で裏付けられており、包括的で公正性に配慮しています。上記の方法論と科学に基づく気候目標の詳細については、科学に基づく気候目標作成のガイドをここでダウンロードできます。このガイドは、科学に基づく気候目標を作成する自治体を世界的に支援し、既存目標の更新に関するガイダンスを提供します。
- 最新のインベントリで対象とされる排出量(CO2換算トン)
- この目標を公表していますか。
-
説明してください
- 排出原単位目標の報告に関する注記:貴自治体が活動単位の発展をどのように予測したか、そしてそれが線形基準、複合基準、対前年比基準による予測かの説明を記入してください。
- ベースライン・シナリオ目標の報告に関する注記:どのような排出量予測モデル化手法を使用したかについて、この欄で概要を説明し、使用した方法論、データ入力、および仮定に関する資料を添付してください。ベースライン・シナリオ排出量の推定に関する詳細については、WRIの緩和目標基準の第5章「基準年またはベースラインシナリオの推定」を参照してください。
- 20番目の列で貴自治体の目標が公表されていることを選択した場合、ここに証拠を添付してください。